いきなりですが、ワインのボジョレ・ヌーボーはお好きですか?
一時のような狂騒はなくなりましたが、今でも解禁日には人気を博します。
新酒のフレッシュ感、果実感がいいですよね?
「日本酒の話なのに、なぜ、ボジョレ・ヌーボーの話から?」と思われたかもしれません。
一方、ロマネ・コンティの○〇年ものは、何百万円もするものもあります。
ワインをはじめ、ウイスキーやブランデー、焼酎には、新酒の他に、〇〇年物という長期熟成されたお酒があり、新酒にはない複雑な味が人気です。
日本酒はどうでしょう?
実は、日本酒にも、長期熟成ものがあるんです。
「熟成酒」「熟成古酒」と言います。
製造1年以上たったものを言いますが、10年以上熟成させたものもあります。
「日本酒を熟成させるなんてできるの?」「腐敗しないの?」と疑問に思われるかもしれませんが、温度管理をきちんとすれば、黄金色の深い味わいの日本酒に変わります。
熟成させると美味しくなるの?
日本酒と言えば、「清酒」書いて字のごとし、透明感のあるお酒のイメージです。
でも、日本酒は、違った魅力も持っています。
熟成酒は、今までの日本酒のイメージをはるかに超えたものです。
透明な色が、時間の経過とともに色づき始め、10年を超えるころには琥珀色になります。
香りも時間とともに甘く濃醇なものになるもの、酸味を感じるものなどさまざまなバリエーションに変化します。
新酒にはない大人の女の色香というような奥行きのある味わいをぜひ堪能してみてください。
きっと、熟成酒の魅力のとりこになることでしょう。