利き酒とは、いわば日本酒のテイスティングのことです。
もともとは、蔵元内で、自分たちの酒の品質をチェックし、問題がないかを調べるためのものでした。
利き酒用の蛇の目お猪口を見たことがありますか?
肉厚の白いお猪口の内側の底に青い丸が描かれたものです。
最近では、日本酒も様々なタイプが増え、香味、味わいの特徴を評価するテイスティングに変わってきています。
プロが行う利き酒、テイスティングは、日本酒の特徴を把握し、的確に伝えることが目的なので、厳密な減点法で行われます。
酒フェスなどの一般的なテイスティングは、日本酒を楽しむことが目的です。
テイスティングの技術やセンスを取得できれば、日本酒の世界の奥行きが拡がります。
酒の個性をあなた自身の言葉で語れるようになります。
あなたのセンスでテイスティングしよう!
テイスティングは、味を見るだけではありません。
色などの外観を観察する、香りを嗅ぐ、舌で味わうというステップを踏みます。
最初に、白色のお猪口(蛇の目お猪口があればいいですがなくてもOK)などに日本酒を注ぎ、酒の色合い、透明感、粘度をチェックします。
これが酒の外観です。にごりの有無やトロミもチェックしましょう。
次は香りです。
お猪口などに鼻を近づけ、立ち上る香りを嗅ぎましょう。
強さだけでなく、どんな香りがするか、その香りのもとになる香りはどんな香りか、どんな香りが組み合わさってできているのかなど、あなたの嗅覚を研ぎ澄ましてください。
最後は、味わいです。
少しだけ酒を口に含み、口全体、舌の上を転がします。
口に入れた瞬間の感覚、甘さ辛さ、酸度、複雑性を感じ取ります。
これらを楽しみながら、あなたの五感を通して感じます。
これらを通して、あなたの好みに合う酒がどんなものか明確になっていき、あなたにぴったりのお酒が見つかります。
日本酒にもソムリエが?
日本酒の楽しみ方を提供するのがプロの利き酒師です。
NPO法人日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)認定の資格です。
飲食店や酒販売店などで働く人が取得する資格ですが、一般の人も受験できます。
日本酒の知識の他、テイスティング技術の試験、提供方法・もてなし方の知識まで問われます。
日本酒のソムリエと言ってもいいでしょう。
(社)日本ソムリエ協会が、日本酒に特化して、「J.S.A.SAKE DIPLOMA」を2017年から認定制度を始めました。
もっと日本酒を楽しみたい!とご興味があったらソムリエを目指してみてはいかがでしょか?